『感動してついプレイ中に泣いてしまった』

そんな人も多いシナリオゲーの一ジャンル【泣きゲー】について今回は紹介していこうと思います。

泣きゲーは年に数作出れば豊作レベルのジャンルなので数はそれほどありませんが、エロゲユーザーによっては『こういう作品があるからエロゲはやめられねぇ』というような心に残る作品が多いジャンルでもあります。

また基本的に泣きゲーはエッチシーンが薄めで、このジャンルの第一人者でもあったブランド【Key】は近年は全年齢作品しか作ってないなど抜きゲーとは対極にあるジャンルなので、抜きゲー好きの人にはおすすめできません。

感動できるゲーム、心に残る恋愛ゲームがプレイしたい人はぜひプレイしてもらいたいジャンルです。

  1. WHITE ALBUM2

    WHITE ALBUM2

    ブランド名:
    リーフ
    価格:
    6,600円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2011-12-22
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:7/8.1/10
    原画:
    丸戸史明with企画屋
    シナリオ:
    なかむらたけし・柳沢まさひで・桂憲一郎
    コスパ3.0
    シナリオ5.0
    エロ5.0
    おすすめ5.0
    一言レビュー

    究極の三角関係シナリオゲー。
    切なくて辛くて泣けてくる、恋愛ゲームの一つの頂点だと思います。

    あらすじ

    ■プロローグ(introductory chapter)
    冷たい風を震わせて、歌が聴こえてきた――

    夕暮れの音楽室で俺が奏でるギターに合わせるように。
    隣の教室で顔も知らない誰かが奏でるピアノに合わせるように。

    屋上から響いてきた、鈴が鳴るように高く澄んだその声は、
    バラバラだった俺たち三つの旋律を繋いでくれた。

    始まりは、そんな晩秋。
    そのとき、誰かが誰かに恋をした。

    誰もが一生懸命だった。
    誰もが強い気持ちで突き進んだ。
    誰もが、ひたむきに、まっすぐに、正直に――
    心の底で結ばれ、かけがえのない瞬間を手に入れた。

    だからそのとき、誰かが誰かに恋をしてしまった。
    一足遅れの、してはいけない恋を。

    そして冬――降り積もる雪は、すべての罪を覆い隠し。
    やがて春――雪解けと共に、すべての罰を下す。

    ■プロローグ(closing chapter)
    冷たい風を震わせて、歌が聴こえてきた――

    夕暮れのキャンパスに、誰もいない学食に、寂しげな校舎の窓辺に。

    三年前に凍らせたはずのあの歌が。
    情熱に突き動かされ、純粋な想いを綴った、欺瞞の歌が溶けてゆく。

    あの、三人だった冬も今は遠く、
    一人と一人の季節を何度も繰り返し。

    続きは、そんな晩秋。
    あの時引きちぎろうとした絆の、醜い傷痕が乾くこともなく、
    けれど、何かが変わる予感とともに始まっていく。

    寂しい二つの旋律は、互いを惹きつけ傷つけて、
    そしてまた、新たな旋律を呼び寄せる。

    もうすぐ、新しい冬が来る。
    あのひとといられない、そしてあいつのいない冬が。

    ホワイトアルバムなんて知らない。
    だって、もう何も歌えない。

    届かない恋なんてしない。
    だって、もう人を愛せない。

    管理人のレビュー

    泣きゲーにもいくつか種類がありますが本作は人が死ぬわけでもなく事故にあったり病気になったりもしない、ただ女二人が男一人を好きになってしまった、それだけの物語です。

    なお、【WHITE ALBUM2】というタイトルからも分かる通り前作が存在しますが、三角関係をテーマとして扱ったという点と使われている楽曲程度しか引き継いているものはないので【WHITE ALBUM2】からプレイしても全く問題はありません。

    三角関係をテーマにしたエロゲというのは主人公が誰と付き合うかを決めるまでは喧嘩をしたり張り合ったりすることが多いものの、それ以降は割とすんなり身を引いたりフェードアウトすることが多いですが、本作はそんなに簡単にはいかず最初から最後まで三角関係を引っ張ります。

    そのためリアルで生々しい、エロゲではあまり見ないようなヒロインたちの本音が何度も飛び交いプレイしていて胃が痛くなるというプレイヤーも少なくありません。

    ですが、それゆえにエンディングまでたどり着いたときにはかなり心に残るものがあることは間違いないと思います。

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  2. planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜

    planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜 HDエディション

    ブランド名:
    Key
    価格:
    1,100円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2004-11-29
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:8.1/10
    原画:
    駒都えーじ
    シナリオ:
    涼元悠一
    コスパ5.0
    シナリオ4.5
    おすすめ5.0
    一言レビュー

    エロゲではなく全年齢対象のビジュアルノベルです。
    短いですがよくまとまっており、【泣きゲー】というものを体験するのに最適なゲームだと思います。

    あらすじ

    「私は涙を流せません。ロボットですから……」

    降り止まない雨──
    30年前、突然の細菌攻撃により放棄された 『封印都市』
    今はただ、自律型の戦闘機械が支配する 無人の廃墟
    そこに彼はたどりついた
    疲れ果て、身を潜めたビルの中に その場所はあった

    プラネタリウム
    昔、満天の星々を眺め 人々が心を癒やした空間
    そこで彼を一人の少女が迎える
    少女の名は「ゆめみ」
    30年の間、訪れる人を待っていたプラネタリウム解説員
    彼女は、壊れかけのロボットだった──

    「ゆめみ」に乞われるまま
    今は動かない投影機を動かすために 彼は時を忘れて修理を続ける

    降り続く雨
    静かに流れていく「ゆめみ」と彼の日々
    遠い郷愁のような毎日が彼の心を揺り動かす
    人工の星空に、彼は何を想うのか?
    そして「ゆめみ」の運命は──?

    管理人のレビュー

    滅びかけた終末世界、人とロボットの物語。

    数時間で終わり選択肢も特にない、まるで映画を見ているような感覚でプレイできる作品です。

    ロボットである「ゆめみ」の秒な人間臭さと純粋さと主人公「屑屋」のぶっきらぼうな優しさが紡ぐ、とても綺麗なお話だと思います。

    『プラネタリウムはいかがでしょう。 どんな時も決して消えることのない、美しい無窮のきらめき……。 満天の星々がみなさまをお待ちしています』という作中のフレーズが心に残り、プラネタリウムを見に行きたくなる人も多いそうです。

    上述のとおりエロゲではありませんが、ロープライスで短めの作品で泣きゲーの代表的ブランド【Key】の作品なので是非プレイしてもらいたい一作。

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  3. 白昼夢の青写真

    白昼夢の青写真

    ブランド名:
    Laplacian
    価格:
    7,800円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2020-09-25
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:8/8.1/10
    原画:
    霜降・ぺれっと
    シナリオ:
    緒乃ワサビ
    コスパ2.0
    シナリオ5.0
    エロ1.0
    おすすめ5.0
    一言レビュー

    2020年発売の近年稀に見る傑作シナリオゲー。
    CASE-1,CASE-2,CASE-3とメインとなるCASE-0の4つで構成された物語で、それぞれのシナリオが秀逸で感動できるおすすめのエロゲです。

    あらすじ

    CASE-1

    有島芳は45才の非常勤講師。
    かつては小説家を目指していた有島だったが、
    大学時代に出会った波多野秋房という先輩との筆力・人間力の差を
    まざまざと見せつけられ、その夢を捨てた。
    今は編集者である妻の侮蔑の眼差しをうけながら、
    代わり映えのない毎日を送っている。
    ある日、有島の大学時代のゼミの教授が他界。
    有島は告別式で、自分の勤め先の学園の生徒の姿を見つける。
    その女学生・波多野凛は、大学時代の有島から筆を奪った波多野秋房の娘だった。
    告別式で会ったことを機に、有島と凛は図書館で言葉を交わすようになる。
    「あなたの書く文章を、私は読みたい」
    凛が有島に投げかけた言葉は、かつては妻が言っていた言葉だった。
    生徒への背徳的な恋心と、冷め切った夫婦関係への諦め。
    その狭間で有島はもう一度筆をとり、書き始める。

    CASE-2

    ウィリアム・シェイクスピアは、盲目の父と二人で酒場を営んでいる。
    ウィルには“完全記憶”という特技があった。
    店に立ち、各地から集る客の話を全て覚え、
    それを題材に作話し、ロンドンの劇団に密かに販売していた。
    その売上げを足しにしてもなお、父を介抱をしながらの生活はギリギリ。
    大した食事もさせられず、日に日に父が弱っていく中、
    父は久し振りにある食べ物を口にした。
    それは当時のイギリスでは最高級食材の鹿肉だった。
    ウィルは父に食事をさせるため、ある貴族の庭に忍び込むが、
    呆気なく捕まる。
    とらわれたウィルの前に現れたのは二人の貴族、
    オリヴィア・ベリーとハロルド・スペンサーだった。
    家主であるスペンサーは即座にウィルを処刑しようとするが、
    オリヴィアはウィルを奴隷として身請けすることを申し出る。
    オリヴィアは座長を務めている自分の一座でウィルの脚本を買ったことがあり、
    その才能に気付いている舞台役者だった。
    時はエリザベス朝演劇全盛期。
    女性が舞台に立つことは硬く禁じられていた。
    だがオリヴィアは男装して密かに舞台に立っていた。
    女性が座長の一座。
    そんな一座に優秀な役者が居着くはずもなく、
    オリヴィアの一座にははみ出し物の役者ばかりが揃っていた。
    オリヴィアはウィルに、自分の一座に脚本を書き、
    劇団を存続させれば命は助けると提案。
    ウィルは酒場の切り盛りをしながらオリヴィア一座の
    座付き作家を始める。

    CASE-3

    飴井カンナはガレージにひきこもっている不登校児。
    動かなくなったキャンピングカーを自分の部屋にしている。
    その車には、亡き母との思い出が詰まっていた。
    母を亡くし、カンナは学校に行く意味を見いだせなくなった。
    母がいた頃、父が変わってしまう前、三人で過ごした時間――
    カンナにとって、動かなくなったその車は、楽しかった過去そのものだった。
    そんなある日、教育実習生の桃ノ内すももがガレージを訪れる。
    「学校、おいでよっ」
    その呼びかけを無視しても、すももは怯まない。
    ペースを乱さないすももにカンナは苛立ちを覚え、すももを追い返す。
    その夜、キャンピングカーの中で眠ったカンナは
    懐かしい揺れと温もりを感じて目を覚ました。
    「母さん……?」
    気がつくと、カンナはすももに抱きしめられていた。
    車は動いている。
    状況が全く飲み込めないうちに車は停まり、運転席から誰かが降りた。
    車を盗まれたことに気付いたカンナは、 窃盗犯・松風梓姫の目を盗んでアクセルを踏み込む。
    無免許のカンナが運転する車はさんざん暴走した挙げ句、停車。
    炎上したアジトから出てきた梓姫はカンナからハンドルを奪う。
    「わたしはオマエの無免許運転にひかれかけた。
    もっと言えば愛車をスクラップにされた上に住まいも燃やされた」
    「面倒ごとが嫌なら、わたしをしばらくかくまえ」
    自称スクラップハンターの梓姫は、カンナに条件を突き付ける。
    機を見るに敏なすももは、たまたま居合わせたこの好機を逃さなかった。
    「じゃ、あたしも!」
    「カンナくんが学校に来てくれないなら、今日見たこと
    全部誰かに話しちゃうかも! あたし口軽いから!」
    にんまりと笑うすもも。
    不敵に微笑む梓姫。
    カンナの静寂な日常はあっけなく崩壊した。
    退路を断たれ、年上の女性二人に手綱を捕まれたカンナの新しい生活が始まる。

    CASE-0

    主人公・海斗は記憶を失った状態で目覚める。
    憶えているのは、目覚める直前まで見ていた鮮明な夢のことだけだった。
    真っ白な部屋には海斗の他に、自我を失った白髪の少女・世凪がいた。
    軟禁状態下で海斗は、自身の夢を記録されていることと、
    その夢の記録が世凪の救いになること、
    さらに、記憶を失う前の自分が、自らの意思でこの環境を望んだことを知らされる。
    物語のように進む3つの夢を記録されながら海斗は、
    夢の進行に応じて世凪がゆっくりと自我を取り戻していることに気付き、
    自身も積極的に記録に協力するようになる。
    3つの夢を見終わったとき、軟禁されていた施設から世凪が姿を消す。
    海斗は実験の成功を知らされ、
    最後の夢の世界――
    “失われた自身の記憶”を追体験することで、
    世凪と自分の物語を思い出していく。

    管理人のレビュー

    CASE-1、CASE-2、CASE-3の物語は単独でも十分に面白く感動できる泣きゲーですが、それら3つをCASE-0で束ねて一つの作品としているところは見事と言わざるを得ません。

    CASE-0についてはそれまでの3編とは違いSF仕立ての物語なので賛否がありますが、仮にCASE-0が合わなかったとしても十分にやる価値はあるゲームだと思います。

    シナリオゲーでいい作品を書く人はたいてい一般向けのゲームやラノベの世界に行ってしまうので、エロゲのシナリオゲーは衰退していくのかと思っていた頃に出た名作で『まだまだエロゲは辞められないな』と思わせてくれる一作でした。

    なおプレイヤーの多くはCASE-1~3を終え『いよいよクライマックスか!』と気合を入れてCASE-0に向かいますが、CASE-0自体も結構長い物語なので止め時がわからなくなって睡眠不足に陥る人が多いようです。

    CASE毎に休みを入れるかCASE-1~3を終えた時点で睡眠を挟めばいい感じにCASE-0の物語が頭に入ってくると思います。

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  4. 家族計画〜追憶〜

    家族計画〜追憶〜

    ブランド名:
    ディーオー
    価格:
    5,029円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2002-12-27
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:XP/Vista/7
    原画:
    福永ユミ
    シナリオ:
    山田一(田中ロミオ)
    コスパ2.5
    シナリオ5.0
    エロ1.0
    おすすめ4.5
    一言レビュー

    2000代初期に発売された泣きゲーの代表作の一つ。
    家族の絆をテーマにした傑作で古いゲームではあるものの全てのエロゲユーザーにプレイしてもらいたい作品。

    あらすじ

    主人公・沢村司はわりと孤高。
    家族の温もりも知らぬまま世間の冷たい風に当たってきたせいで、少しばかり排他的な人間に。

    そんな司がある日、路地裏で一人の行き倒れの少女を拾った。

    チャイニーズ。
    言葉も通じない。

    司の提唱するところの「最も関わり合いになってはならない」タイプ。
    だが司は、その少女……春花と同居生活をする羽目になってしまう。
    それをきっかけに、司の周囲に集まる問題ありげな人々。
    彼らの共通点は……家族の欠落。
    やがてこの集団は余儀なく共同生活を強いられていく。

    家族計画―――
    それは赤の他人同士が生きるために結束する、互助計画。
    モラルも考えも嗜好も異なる、噛み合わない歯車のような彼らの行く末に、果たして幸福はあるのだろうか?

    管理人のレビュー

    自称・元敏腕企業戦士でリストラ中年や悪い男に騙されて自殺未遂をしていた女性、更には家出娘や密入国者など訳アリの人間ばかりを集めて【家族】になろう、という無茶から始まる物語。

    もちろんそんな試みがそううまくいくはずもなく色々と悪いこともあるわけですが、だからこそそんな中で育まれていく家族の絆ってやつに胸が熱くなるわけですね。

    古いゲームですが管理人のPC(Windows 10)では動きましたしコメントを見る限りでは他の人も大丈夫そうなので『泣きゲーをやってみたい』という人には是非プレイしてもらいたい作品です。

    なお、本作は単体購入の他に家族計画のFDに当たる【家族計画〜そしてまた家族計画を〜】や同じく泣きゲーとして有名な【加奈…おかえり!!】などがセットになった[プレミアムアーカイブス 山田 一]もFANZAで販売されているので泣きゲー好きの人にはセット購入がおすすめです。

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  5. 穢翼のユースティア

    穢翼のユースティア

    ブランド名:
    オーガスト
    価格:
    8,580円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2011-04-28
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:7/8.1/10(8.1/10はタブレットPCに対応)/Android OS
    原画:
    べっかんこう
    シナリオ:
    榊原拓
    コスパ1.5
    シナリオ4.5
    エロ2.0
    おすすめ4.5
    一言レビュー

    ダークファンタジーな世界で懸命に生きる人達を描く、オーガストの傑作シナリオゲー。
    CGの美しさもさることながら、徐々に明かされる世界の秘密とともに駆け上がっていくような疾走感のあるシナリオが素晴らしい作品です。

    あらすじ

    悲劇は往々にして不条理なものだが、これほど不条理という形容がしっくりくる悲劇もなかった。

    その日、この都市の一角が多くの人命と共に大地へと崩落した。

    性別、年齢、人間性、地位、経済力……

    犠牲者に一切の区別はなく、ただそこにいたという一事だけが、彼らの命を奪った。

    なぜ死なねばならなかったのか。

    無数の死に何の意味があったのか。

    答えはなく、残された人々に与えられたのは、輪郭のない茫洋たる喪失感だけだった。

    後に大崩落(グラン・フォルテ)と呼ばれる悲劇だ。

    あれからずっと、この都市「ノーヴァス・アイテル」には不条理の雨が降り烟っている。

    上層から下層へと、都市を濡らした水は低きへ流れ、やがて牢獄に聚まり澱む。

    嵩を増す汚水を取り除く術もないまま、囚人たちはただ喘ぐ。

    いつの日か、この都市「ノーヴァス・アイテル」に陽が差す時が来るのだろうか。

    管理人のレビュー

    ダークな世界観ですが登場人物たちは皆そんな世界を力強く生きているので悲壮感のようなものはそれほどありません(何なら主人公が一番暗いぐらいです)。

    背景のCGが驚くほど綺麗で音楽や演出なども素晴らしく、【ノーヴァス・アイテル】の世界に引き込まれます。

    ゲームへの没入感が強いとその分感情を揺さぶられるシーンでの衝撃も強いので、そういう演出面なども含めた上で泣けるゲームだと思います。

    オーガストはあまり安売りをしないメーカーなのでコスパはよくありませんが、本作はフルプライスを出しても損はない作品だと思います。

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  6. こなたよりかなたまで

    こなたよりかなたまで

    ブランド名:
    こなたよりかなたまで
    価格:
    3,132円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2003-12-12
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:XP
    原画:
    しゃあ
    シナリオ:
    健速
    コスパ4.0
    シナリオ4.5
    エロ1.0
    おすすめ4.5
    一言レビュー

    死を前にして人は何を思うのか。
    【己の在り方】をテーマにした名作シナリオゲー。

    あらすじ

    作品紹介

    それは本来起こらないはずの出会いだった

    若くして余命幾ばくもない彼方が求める生き方とは?
    ヒロイン達との出会いが彼にもたらすものは?
    生きることを考えさせるノベル。

    ストーリー

    あまり大きくない地方都市。そこにある一軒家に1人で住んでいる遥彼方。
    両親は他界し天涯孤独の身だったが、そのことにめげる事無く丘の上の小さな学園に通いながら友達に囲まれ楽しく過ごしていた。
    だが、彼方は末期のガンで余命幾ばくも無いことを医者に宣告される。
    驚愕し混乱するものの、何とか心の平静を取り戻した彼方は1つの決断を下す。可能な限りこの現実を守ろう、と。
    そんな冬の朝、彼方が目を覚ますと何故か目の前に青い顔をして倒れている金髪の少女が居た。
    とりあえず看病を始める彼方。
    やがて目を醒ました少女クリスはとんでもない事を口走る。
    自分は吸血鬼なのだ、と。
    普通ならそんな話、一笑に付す所だったが、彼方は違った。それを信じ、受け入れてしまう。
    それ以来、彼女と過ごすことになった彼方。
    成り行きで始まったとはいえ、彼女との生活の中で、今の自分がやろうとしている事について考えさせられていく。

    管理人のレビュー

    『在りたいように在る、ということはとても難しい』

    これは本作のスタート直後に出てくる第一文ですが、これが本作のテーマだと思います。

    末期がんに侵された主人公が考える生き方・在り方。本作を読むことによってこれまでの、そしてこれからの生き方について少し考えるようになるかもしれません。

    なお、本作には吸血鬼というファンタジーな要素が含まれておりこれには賛否両論ありますが、個人的にはあえてファンタジーな選択肢を作り出すことによってそうではない選択を際立たせたのかな、と思っています。

    もともとロープライスゲームなのでボリュームが小さく手軽にプレイできるし、セール時には価格も更に安くなるのでセールで見かけたときには買ってプレイしてもらいたいエロゲです。

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  7. この青空に約束を―

    この青空に約束を―

    ブランド名:
    戯画
    価格:
    5,980円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2006-03-31
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:8.1/10
    原画:
    ねこにゃん
    シナリオ:
    丸戸史明with企画屋
    コスパ2.5
    シナリオ4.5
    エロ1.5
    おすすめ4.5
    一言レビュー

    南の島の学生寮でヒロインたちと育む青春ストーリー。
    キャラが全員魅力的でテキストも読みやすい、万人におすすめしやすいエロゲー。

    あらすじ

    キミと交わした‘‘あの日’’の約束は、いまもこの島に息づいている―

    本州から少し南にある離島。
    坂の多い島のふもとからずっと続く石段を登りきると、
    下の町や海まで一望できる高台になっており
    その高台の上に主人公・星野航(ほしの・わたる)たちの通う学園がある。
    しかし島の産業の大部分を占めていた大企業の工場が来年撤退することになり、
    学生の数は次第に減少していた。

    島にあるもう一つの高台の上に学園の旧校舎を改装した寮がある。
    寮生の減少にともない現在は主人公とヒロインたちのみが住んでいるその寮は、
    島の住人からは主人公のハーレムだと噂されている。
    そんな寮になぜかこの時期にやってきた転校生も巻き込み、
    時には反発したりしながらもドタバタと楽しい毎日を過ごしていく。

    管理人のレビュー

    卒業式に3年間を振り返って流す涙のような、どこか爽やかな青春泣きゲー。

    男女共有の寮生活で他の男子生徒は転校していき残った男は主人公だけ、といかにも青春ラブコメっぽいシチュエーションで始まる物語ですが企業撤退による学生数の減少で寮は廃寮になることが決まっていてそのあたりが物語の肝になります。

    他の泣きゲーにも言えることですが『感動するシーンはまだかな、まだかな?』という感じに期待しているとそこまで泣けないことも多いので、本作も普通の青春イチャラブゲーだと思ってプレイしたほうがいいかもしれません。

    初心者の人や十代の人におすすめしたい、ストレスフリーで読みやすいエロゲです。

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  8. CROSS†CHANNEL ―FINAL COMPLETE―

    CROSS†CHANNEL ―FINAL COMPLETE―

    ブランド名:
    FlyingShine
    価格:
    6,380円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2003-09-26
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:7/8/8.1/10
    原画:
    松竜
    シナリオ:
    田中ロミオ
    コスパ2.5
    シナリオ5.0
    エロ1.0
    おすすめ4.0
    一言レビュー

    人を選ぶ作品ですが【他人とつながる】ということをテーマにした傑作シナリオゲーです。
    他者と自分、人と人とのつながり、そういった事を一度考えてみたくなるようなメッセージ性の強い作品です。

    あらすじ

    夏。
    学院の長い夏休み。
    崩壊しかかった放送部の面々は、
    個々のレベルにおいても崩れかかっていた。
    初夏の合宿から戻ってきて以来、
    部員たちの結束はバラバラで。
    今や、まともに部活に参加しているのはただ一人という有様。

    主人公は、放送部の一員。
    夏休みで閑散とした学校、
    ぽつぽつと姿を見せる仲間たちと、主人公はふれあっていく。

    屋上に行けば、部長の宮澄見里が、
    大きな放送アンテナを組み立てている。
    一人で。
    それは夏休みの放送部としての『部活』であったし、
    完成させてラジオ放送することが課題にもなっていた。
    以前は皆で携わっていた。
    一同が結束していた去年の夏。
    今や、参加しているのは一名。

    そんな二人を冷たく見つめるかつての仲間たち。
    ともなって巻き起こる様々な対立。
    そして和解。
    バラバラだった部員たちの心は、少しずつ寄り添っていく。

    そして夏休み最後の日、放送装置は完成する―
    装置はメッセージを乗せて、世界へと―

    管理人のレビュー

    ネタバレ抜きでは紹介がし辛い作品です。
    公式のジャンルは【学園青春アドベンチャー】となっていますが、その字面から想像できる内容とはまるでかけ離れた物語だと思います。

    あらすじも割と詐欺なのでプレイするにあたってある程度前情報を集めてもいいのかもしれませんが、ライターとしてはまっさらな状態でプレイしてほしいのかな?とも思います。

    文体や主人公の性格はかなりアクが強いので一言レビューにも書いた通り万人におすすめできるとは言い難い作品ですが、『エロゲの最高傑作』という人も少なくない作品でもあります。

    人と人とのつながり、他者というものがどれだけ自分とかけ離れた存在であるのかという想像、それでも誰かと繋がりたいと思うのか、など様々なことを考えさせられる作品なので合う人には是非プレイしてもらいたいエロゲです。

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  9. 車輪の国、向日葵の少女

    車輪の国、向日葵の少女

    ブランド名:
    あかべぇそふとつぅ
    価格:
    7,124円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2005-11-25
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:XP/Vista
    原画:
    有葉
    シナリオ:
    るーすぼーい
    コスパ2.0
    シナリオ4.5
    エロ1.0
    おすすめ4.0
    一言レビュー

    罪と罰。権利と義務。社会と人間。
    現代社会よりもずっとキツい管理社会で暮らす少年少女たちの抗いと救いの物語。

    あらすじ

    初夏。 
    罪を犯すと『特別な義務』を負わされる社会。
    罪人を更正指導する『特別高等人』という職業を目指す主人公・森田賢一は、
    その最終試験のため、とある田舎町を訪れる。
    『1日が12時間しかない』『大人になれない』などといった義務を負う少女たちと学園生活を送るが、
    『恋愛できない』少女・夏咲と出会ってから、賢一の歯車が狂いだす。
    崖にひっそりと建てられた自分の墓、山間洞窟に隠された父親の遺産が次々と賢一を追い詰めた。
    贖罪を問われた男が見た、車輪の国の真実とは……。
    重厚な世界観を軽妙なタッチで描いた、感動のヒューマンドラマ。

    管理人のレビュー

    このゲームはかなり古く評判も良いこともあってレビューが非常に豊富で、それゆえ前情報を仕入れすぎたせいでゲームがつまらなくなってしまった人が多いゲームです。

    当サイトではあまりネタバレレビューはしないように気をつけていますが、できれば『シナリオがいいゲーム』程度の情報だけでプレイしてほしい作品です。

    とはいえ、古いゲームの割に廉価版なども出ていないのでいきなり手を出すのが怖いというのもわかるので、セール時に半額になっているタイミングで手に入れるのがベストでしょうか。

    古いゲームですが作品に込められたメッセージは現在でも全く色あせていないと思うので、多くの人にプレイしてもらいたいエロゲです。

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  10. さくら、もゆ。 ―as the Night’s,Reincarnation―

    さくら、もゆ。 ―as the Night’s,Reincarnation―

    ブランド名:
    FAVORITE
    価格:
    9,800円(税込)
    ジャンル:
    シナリオゲー
    発売日:
    2019-01-31
    ダウンロード版対応OS:
    Windows:7/8/8.1/10
    原画:
    司田カズヒロ・なつめえり
    シナリオ:
    漆原雪人
    コスパ1.5
    シナリオ4.5
    エロ1.0
    おすすめ3.5
    一言レビュー

    【萌えゲーアワード2019 シナリオ賞 受賞】非常に長いですが良く練られた名作シナリオゲームです。
    すべての登場キャラクターに役割があり【生きて】います。ヒーロになれなかった人達に贈るあなたの人生のための物語。

    あらすじ

    ──これは‘‘魔法少女’’のための物語だ。

    遠い昔。
    幾人かの特別な女の子たち──‘‘魔法少女’’が人類の未来を救ったという。

    その闘いは熾烈を極めた。
    誰もが傷つき。
    誰もが泣いて。
    誰もが祈った。
    ごく当たり前にすぎる‘‘戦いの物語’’がそこにはあった。

    しかし……。

    傷つき。
    泣いて。
    祈っても。

    少女らは誰に感謝されることもなく。
    誰に賞賛されることもなく。
    ……誰に、知られることもなく。

    それでも‘‘戦い’’は、無事に終わった。
    ‘‘人類の未来を守るための物語’’を、これ以上ないハッピーエンドに導いた。

    そしてそれからおよそ十年後の現在。

    ……春。
    さくら咲き乱れる出会いと別れのその季節。

    かつて人類の未来を救った少女たちは、今はもう‘‘魔法’’を忘れ──ごくふつうの少女として生きていた。
    誰もが当たり前に遭遇する、ごくごくふつうの当たり前な困難に、頭を抱え、迷い、生きる道を探してた。

    そんなある日。
    さくら舞い散る、春の中。

    「……お願いします」

    少年、奏大雅は、もうひとつの春と再び出会った──

    「お願いします。どうか私を、魔法少女に戻してください」

    これは‘‘魔法少女’’のための物語……。
    なんかでは、ない。
    これは、幸せを探し出すための物語。
    これは、あなたの人生のための、物語。
    さくらもゆ‘‘夜’’の中……。
    もう二度と、君が悲しまなくてもいいように──
    さあ、引き金を引け。
    たったひとりの君を救うため。
    俺は。
    俺は何度だって、散りゆくのだと──……

    管理人のレビュー

    ちょっとおすすめしにくい泣きゲー。

    というのも本作は最後まで読めば感動する名作なのですが、文体が独特で世界観も独特なので特に序盤が読みにくく、特にあまり読書習慣がない人などにはなかなかおすすめし辛い文章になっているからです。

    逆に言えば序盤が問題ない人は間違いなくハマる作品なのでぜひ体験版をプレイして欲しいゲームです。

    願いと自己犠牲、辛い体験と幸せになるということ、重いテーマですがしっかりと書ききっているので文体が合う人にはおすすめです。

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